驚異の部屋

画像をクリックすると拡大します。

ひすとり!×驚異の部屋

ひすとり!とは、主にTwitter上で展開されている、歴史×エンタテイメントを意識したゆるやかなつながりの名称です。
参加者は東西を問わず史学の研究者から歴史を楽しむ一般の方まで様々。主催者がいるわけではなく、固定のメンバーが明確にいるわけでもない自由な空気の元に、突発的に歴史に関するあれこれのつぶやきがTwitterのTL上に発生します。
そんなひすとり!に関わる方々に自分の研究分野や興味対象をモノで表していただきsdtが絵にし、この驚異の部屋に展示しました。
「驚異の部屋」とは、大航海時代以降のヨーロッパにおいて、珍奇なものをジャンルを隔てず集め陳列する部屋のこと。王侯貴族から聖職者・学者などの手によって作られた「驚異の部屋」は、現在の博物館や美術館の原型でもあります。
この部屋に並べられたひとつひとつに、様々な背景があります。
どうぞごゆっくり、まだ見ぬ過去の世界へと、お進み下さい。

キャプション

ガスマスク

 k_ayunoをフォローしましょう @k_ayuno

ガウディがデザインした椅子

アントニオ・ガウディはその建築物が広く知られている人物ですが、彼はその建物の中の家具などのデザインも手がけていました。このカサ・カルベットの事務用椅子もその一つで、ガウディの特徴の一つである自然物になぞらえた造形の例に漏れず、背もたれが心臓の形をしています。

しかしガウディのデザインする家具の素晴らしい点の一つは、その造形が単純な見た目だけのものではなく、人間工学に則した快適に使えるものである点です。この椅子も、頻繁に座りなおすことのないような座り心地のいい設計になっています。

スペイン内戦中、カサ・カルベットの一階の窓が爆弾で吹き飛ばされたとき窓の後ろにあった椅子がばらばらに飛び散ってしまったものの、接合部分が外れただけですぐに元に戻すことができたというエピソードは、これらの家具が非常な正確さと厳格な合理性に基づき研究され、部品の一つ一つが丁寧に作られ組み立てられたことを示しています。